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おじさんたちの青春登山 瑞牆山編 2230m 2005/05/01


  
山頂付近の巨岩、大ヤスリ岩         山頂より国師ケ岳方面を望む

  
コース;瑞牆山荘9:30〜10:20富士見平10:40〜11:05天鳥川11:15〜12:50山頂13:30〜往路下山〜16:00瑞牆山荘
歩行時間;5時間
所要時間;6時間半



瑞牆山(ミズガキヤマ)は奥秩父の西端に独立して聳える岩の秀峰で、深田百名山に選ばれている。
ずいぶん難しい字で、地元や山の関係者を除いて読める者は少ないと思われる。瑞牆とは神社の垣根のことである。
その瑞牆を山名に持つ謂れは諸説あるが、はっきりしないようだ。天鳥川へ下る途中から巨岩が連なる見事な本峰の全容を初めて見た者は、その意味謂れは不明であっても、瑞牆という字がイメージ的にピタリとはまることに異論はないだろう。
おじさんたちの青春登山第三弾は、その瑞牆山登山、そして麓の高濃度ラジウム温泉〜増富温泉【不老閣】宴会紀行である。
尚第三弾とはいえ、各々の年代順はデタラメなのでご容赦賜わりたい。

いつもの5人はいつものレガシーで中央道を突っ走り、須玉I.Cから登山口の瑞牆山荘へむかった。インターから登山口まではカーブが多く、地図上の見かけより大分遠い。山荘から少し先に広い無料の駐車場がある。
瑞牆山荘へ一旦戻り登山道に入る。標高1500m、9:30登山開始
林道を横切り、富士見平まではシラカバやシラビソなどの天然林を行く快適な登り道である。富士見平は開けた場所、小屋・水場があり、テントサイトも広く快適そうである。
ここまで快調に歩を進めた我々だが、メンバーの中には順調故にかえって休憩したがる者が若干名いる。そしてベッタリ座り込んだら最後なかなか立ち上がらない傾向は全員が共有する。結局ワシらこの場所が気に入り20分休憩とした。
何時までもきりがないので、“一同出発!!”と号令を下すのはリーダーでなくsigeさんの専任事項だ。ちなみに、今回リーダーは経験の浅いkjさんなので、リーダーを無視して勝手に行動する傾向が誰ともなく若干見受けられた。

天鳥川(アマトリガワ)へは、始めは緩やかにその後50mほど急下降する。この間、梢の先に垣間見る岩の本峰全容は感動的でもあるが、これからその山頂を目指すワシら4名にとっては畏怖を覚える山でもあった。残り1名、KOさんだけは既に山頂を踏んだ経験の持ち主である。
天鳥川谷底では源流の冷たい水を得ることができ、ポリの飲料を詰め替えた。なお、渡渉は容易である。
ヘリが低空で近づいてきた。周囲にはエンジン音とローターの回転音の凄まじい音量が轟き渡る。ヘリは天鳥川谷底上空からゆっくり稜線に沿って上昇し、やがてその響きを残して山影に消え、そして暫く後に再び谷底上空に姿を現した。その後再び姿は見えなくなったが、稜線中腹でホバリングしていることが轟音から察しられた。
どうやら現場を発見した模様だった。転落事故だろうか、それとも急性疾患だろうか?我々の位置からたいして遠くもない上方である。いやがうえでも全員緊張して登山核心部へと踏み込んだ。これからの高低差400mが本コースのハイライトである。

沢を越えた直ぐ先に桃太郎岩と呼ばれる割れた巨岩があり、その先は急登となる。だが腕力を併用するので案外楽である。
脚力は劣るが腕力は強い今回リーダーkjさんは、急に元気を回復し、案内役のKOさんを煽る如くに2番手を行く。2位グループを形成した残り3人は、sigeさんを先頭にakioさんと作者が並ぶようにシンガリを務めた。
見上げるような巨岩〜大ヤスリ岩の基底を北側に抜けて山頂を裏側から廻り込み、僅かな登りで山頂に着く。この北斜面には雪が残り、アイスバーンが多く、肝を冷やした。
当日の山頂の眺望は、八ヶ岳が鮮明であったが、富士山・南アルプスは遠く霞んでいた。小川山・金峰山は目前に聳えている。山頂南端は目のくらむ絶壁である。山頂は大して広くはないが、大勢い休息していた。

遭難事故について登山客同志の山頂での会話によると、われわれより数組先行していたパーティが、助けての悲鳴を聞いて駆けつけ、人工呼吸を施したが意識の回復は見られなかったとの由。私はそれを聞いて、“何故胸部圧迫または心臓マッサージを施さなかったのか!”とナジリたい思いさえした。 救急救命措置では心機能回復が最重要である。
ヘリで搬送された遭難者は51歳の男性で、その晩宿で見たTVローカルニュースによると、急性疾患による死亡が確認されたとのこと。中年夫婦2人連れパーティの登山で、奥様はなすすべもなく周囲にすがるように泣いていたようだ。もはや救命措置の基本講習訓練は、男女を問わず成人登山者の基本的な資格要件である。

下山は往路を戻る。山頂〜天鳥川間は、登山ポールを仕舞い、両手をフリーにしておいたほうが安全である。
苦しい登り返しで富士見平まで戻ると本日の登山終了の安心感が漂う。kjさん、登山リーダの役を無事に終えてホッとした表情。“AKIOさんがよく頑張ってくれたおかげです”などとノタマワった。



増富ラジウム温泉 不老閣 TEL;0551−45−0311


  
不老閣遠景                 本谷川山麓に咲くムラサキヤシオ

増富温泉は、釜無川の支流本谷川の上流渓谷に沿って、旅館が数軒点在する小じんまりとした温泉地だが、源泉は世界有数のラジウム含有量で、胃腸病や肝臓病に良く効くとされ、常連客も多い湯治場ともなっている。
不老閣は当地の老舗旅館で、施設は古めかしいが清潔で、スタッフがいたって親切で居心地が良い。山奥にしては食事も悪くない。
温泉場周辺には花が多い。また、渓流に沿って約1kmほど上流まで自然遊歩道が設けられていて、新緑が流れに映えて大変美しく、清々しい散歩道であった。

入館時に宿のスタッフから入浴方についての講習があり、源泉浴槽と沸かし湯とを交互に浸かることで高い効果が持続すると云う。
有名な20度源泉風呂は天然岩風呂と呼ばれ、本館裏側から山道を少し登り、粗末な小屋がある場所である。加熱された風呂もあるが、源泉風呂は定員3名の小さな混浴で、それでも混み合うことはない。冷泉に入る物好きなどは滅多にいないからである。 湯温は公表されている20度どころか実は13〜14度らしい。宿のとある従業員からの内緒の話だ。彼は我々に云った“ヤメトキヤメトキ”
好奇心旺盛な作者とKOさんはその冷泉に挑戦し、ついに摂氏13度の全身浴に成功した。少しづつ体を慣らしながら沈めると、不思議と体に冷泉がなじんだものだった。
「あの岩風呂は岩屑に山の冷たい沢水を流し込んだだけだね」----KOさんと作者の見解が一致した。皆様、無理なさってまで入るほどのものではありませんよ!

当日はゴールデンウィークの最中とあって宿は満室だ。登山客は我々一グループのみだが、酒類の売り上げが増えるからであろうか、登山客は尚一層歓迎された。 それ故か、我がグループの席はあろうことか食事会場大広間から一段高い舞台に用意されていた。そこからは広間客席全体が一望の下だ。だが、満席の客も一様に期待を込めて舞台を見上げているではないか。
オーイsigeさん、得意のブルゥーシャトーでも披露してやってくださいな!AKIOさん、続いて風雪流れ旅スタンバイよろしくね!
“皆様大変長らくお待たせいたしました 本日はようこそ増富温泉不老閣へいらっしゃいました 今宵は山温会専属演歌歌手の歌声でごゆるりとお楽しみくださいませ 幕開けは懐かしいグループサウンドの代表曲、この歌です!”
three two one Q♪♪

2008/04/18 掲載

追記(酒類消費明細);ビール大瓶4本・300ml冷酒5本・地酒(笹ー)熱燗1.5合トックリ6本・キングサイズONE CUP 1本・
ゥイスキーニッカモルツ約2ボトルズ・焼酎少々 以上/5人


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