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 私は毎日とは言わないまでも、常日頃、主に早朝に登山トレーニングを行なっている。
トレーニング内容は、早足ウォーキィング・ジョギング・階段昇降・自転車走行、などを組み合わせている。
訓練時間は90分を目安としている。
この時間にはウォームアップ歩行15分、クールダウン体操としてストレッチ15分を含んでいる。
また、定期的に腹筋・ダンベル体操などの筋力トレーニングもメニューに取り入れている。
階段昇降は早足ウォークと組み合わせ、8kgのウェイトを背負い、18階段を30〜50回往復する。つまり、500〜900段の昇降である。
2段上がりや後ろ下りなど、動作・スピードに緩急をつけ、インターバルトレーニングの要領をしっかりと取り入れている。
自転車走行では、MTバイクでの往復40分と、行き先の市民の森での模擬トレッキング40分との組み合わせを基本にしている。
また、40kmを走行するロングサイクリングも、日中に稀に行うことがある。ジョギングは50分で7kmを目安としている。歩くスピードの倍よりは幾分遅い、スローなジョギングである。だが、自分にとっては相当きつい。

このようなトレーニングを始めて5年が経過した。最も、始めた頃は運動時間60分が精一杯であった。
さてその効果は、自分の過大な期待に反して、本文の通り、相も変わらぬだらしのない登山が続いている。そのうえ、50肩にも襲われてしまった。
私は、嘗て中学高校時代に、陸上競技の短距離アスリートとして将来を夢見、厳しい練習に明け暮れていた一時期があった。その時の経験で、トレーニングメニューはいくらでも思いつくのである。
★母校高校陸上部OB会 home pageHERE
どうやら、試合で予選落ちが続いた嘗ての青春時代の練習の成果と、今のトレーニング成果とは大差ないようだ。
それでも、筋力低下のブレーキと、持久力の維持には大分役立っているようである。

このようなトレーニングを毎日続けていると、些細な出来事に遭遇することがある。
徒然なる登山トレーニングの最中に遭遇した、他愛ない出来事を綴ってみた。

1、階段昇降訓練中に
ある日、散策中の一人のご婦人から‘リハビリ、大変ですね'とねぎらいの言葉をかけられてしまった。
リハビリとトレーニングとは、その目的も方法も明らかに違うのだ。
リハビリテーションとは、怪我や病気で損ねた身体機能を回復すべく行う訓練のことで、その目的は失った機能を、訓練によってできるだけ取り戻し、社会復帰あるいは生活の自立を促すことにある。
従って、訓練内容は健常者にとっては容易な基本動作を繰り返すことが多い。皆様ご存知の通りである。
これに対して、トレーニングは現状の自己能力をさらに高めることを目的としている。
従って、トレーニングでは日常の動作を繰り返すだけでは効果は望めないので、日常動作に負荷をプラスした作業・運動を行うのである。
私は、ウェイトを入れたザックを背負い、公衆の面前で階段を繰り返し上り下りしていたのである。
立派なトレーニングである。
だが、この行動は多少の恥ずかしさを伴う。
そこで私は、誰が見ても自分の行動は目的を持ったトレーニングをしている様に見えるに違いない、特に怪しまれることもなかろうと、気にしないことにしていた。
ところがある日、思いもかけず‘リハビリ、大変ですね'といきなり声を掛けられたので、動転し思わず剥きになって反論してしまった。
‘違います、トレーニングです'と。
ご婦人は怪訝な顔をなされていた。
私は体裁が悪くなり、この日のトレーニングを途中で終了させて、その場を離れた。
家に戻り、家人にその話をすると、‘誰が見たってリハビリにしか見えないわよ'の一言で終わってしまった。

2、再度、階段昇降訓練中の出来事である
この階段は道路面から川底に下る階段である。
ある日、私が川底から上がってくるのを一匹の犬が待っていた。
私とは顔なじみの太ったラブラトールである。穏やかな犬で、散歩中は鎖から解かれている。
仕方ないので階段昇降を中断し犬の頭をなでていると、飼い主がやって来て、‘ボス、オジチャンの階段の上がったり下ったりのジャマしてはいけないよ'と言ったのである。ボスとは犬の名前である。
「○○のジャマをする」という言い方はよく耳にする。
勉強のジャマをする・仕事のジャマをする・練習のジャマをする・睡眠のジャマをする・デートのジャマをする、等々きりがない。
しかし、'階段の上がったり下ったりのジャマをする'と言ったのは世界で彼が始めてではないだろうか。
彼も、私の階段昇降の意味をトレーニングとは思わなかったに違いない。
もし知っていたなら、練習のジャマするな・運動のジャマするな・と言うに違いないからである。
しかし、‘オジチャンの階段の上がったり下ったりのジャマするな’は随分と言いにくかったことでしょう。
その後も、ボスとその飼い主には時々出会うが、その時の言葉を思い出しては、一人笑ってしまう。

3、再々度、階段昇降訓練中の出来事である
ある日、私が昇降を開始して間も無く、一人の年配男性が突然私と並んで階段昇降を始めたのである。
3〜4回繰り返すと、老人は私から遅れ始めた。すると、嘆き始めたのである。
‘何でこんなに弱っちゃったんだろ、年取るのはいやだな'であるとか‘昔は階段ぐらい2段跳びで上がったものなのに'などと言う。
仕方ないので速度を緩めると、老人は再び私と並ぼうと懸命なのだが、とうとう諦め立ち止まってしまった。
そして一段と大きな声で嘆くのであった。
‘ヒザが痛い、腰が痛い、もうおしまいだ'
私は立ち止まざるを得なかった。そして、しばらく年寄りの愚痴と昔話にお付き合いした。
その後もこのご老人とは度々出会うが、幸い階段には近付いてこない。

トレーニングを続けるもう一つの理由
私個人が持つ様々なデーターに、「高」の漢字が付く気に入らない単語が大変多いことが、私がトレーニングを続けるもう一つの理由である。
高血圧・高脂血症・高血糖・高年齢・高年齢性皮膚炎・高度数(老眼鏡の)・高γーGTP・高GOT、
などである。おまけに高座高、高慢でもある。同じ「高」の字が付く、高収入と高級車には昔から縁がない。
数値改善は、テレビ番組のように簡単にはいかない。トレーニングを始めて1年経過した頃、数値の悪化に歯止めがかかり、3年目にしてようやく数値全般に若干の改善がみられだした。
高年齢になると成果が表れるのに時間がかかるのである。
タバコはやめた。食事は塩分控えめの簡素なメニュに切り替えた。だが、お酒を止めるわけにはいかない。
あとは、運動を根気良く続けるしかない。医療費抑制のためでもある。

  尚、トレーニングの登山への成果は必ず出ます。日頃のトレーニングは登山を志す人には必須です。
過激な運動は害になります。障害を残すことさえあります。トレーニングメニューは自分の体力に見合った内容とし、日毎に強弱の変化をつけます。合間には休養日も必要です。

   
      2004/05/16 記 

no.5 まむし へ , no.4 登山トレーニング , no.3 三浦七福神へ